未経験で、事前の認知もなく外資系企業に転職した30代シングルマザーです。
新卒で勤めた日本企業は、新人研修に数週間、かけてくれました。
もちろん、新人研修のボリュームについては、
企業ごとに違いはあることは知っていました。
日本の大手企業の新人研修と同等のものを、
日本に社員が200人ほどしかいない会社に求めてはいけません。
それに、中途入社の社員に対する研修は、
新卒に対するものと比較して薄いのが常です。
でも、それにしても・・・という感じでした。
東京で勤めた会社の入社研修は2日で終わりました。
会社全体の組織構造と、
人事制度の大枠と、
最近の大きな会社関連のニュース
について人事から説明を受けました。
社外の人に会社説明をするのと、
同じ資料を使用していたのではないかと思います。
あとは、IT部門から経費精算の仕方とか、
個人情報保護の話とかを聞きました。
厳密には2日というより、
一日半ぐらいのボリュームでした。
これには背景があります。
60代の私が振り返っていますが、
仕事柄、外国の人の履歴書を見ることが多くありました。
そこには、学歴の延長で自分がこれまでに受けた研修などが、
ずらりと記載されていました。
この言葉が適切なのかわかりませんが、
私は当時、
新しい会社に入ったら仕事を教えてもらう
ことを期待していました。
会社の色に染まるというか、
その会社の社員として知っておかなくてはならないことは、
その会社で教えてもらえる、
と考えていたことは、
当時勤めた「日本企業では間違っていなかった」と思います。
どこまで研修をしてくれるかは様々だったとしても、
考え方としては、大きく間違っていなかったように思います。
けれど、欧米の人たちは、
学生時代・社外・社内を含めて、
自分のために必要な研修は自分で受講しに行っている、
という印象でした。
もちろん、一概には言えません。
欧米だって、時代による変化はあります。
その会社の個別のやり方、というものもあります。
日本・欧米とひとくくりで話すのは難しいのですが、
その地域社会の共通認識の、その時々の
ざっくりとした違いがあるとは思っています。
少なくとも、新卒・中途にかかわらず、
「すでに仕事ができる人」が採用される、という前提があります。
単語で言う、「即戦力」というやつです。
ですから、入社してから新人研修を丁寧にする、
ということにはならないのだと思います。
それより、一日も早く現場に放り込んで、
仕事をしてもらう。
足りない情報は現場で鍛えてもらう、という感じですね。
令和の今では、日本にもインターンシップというものも
広く導入されているようですし、
私の言っていることは、
若い人達にはどう受け取られるのかな、と
思いながら書いていますが。
誤解がないように言っておきますが、
新人研修は薄いとしても、
入社した後のトレーニングプログラムについては、
各社いろいろなものを持っています。
従業員全体に対する研修が薄い、
ということを言っているのではありません。
これも、会社によってさまざまですが・・・
さて、若かりし頃の私の話に戻しますが、
期待が間違っていたというのは、
私が「その世界を知らなかった」ところから来るのですが。
当時の私に必要だったものは、
少なくとも、私が「ああいうのあったら楽かも」と思っていたものは、
新卒の会社で受けた研修と同等のものでした。
新卒で受けた研修は、
会社の歴史、
資本や経営陣についての説明、
中期経営計画と、
それに伴って社員に期待されることの説明などを、
時には言葉の意味を含めて、
新人にわかりやすく説明してくれるものでした。
文化的なものも、言葉にできる限り、説明されていました。
もちろん、文化なんてものは、一概に説明できるものではありません。
しかし、全く説明されないのと比較すると、
現場に配属された時の戸惑い具合が違う気がします。
何より、先輩も後輩ともに
同じ言葉で説明されていること
が大きいと思うのです。
説明を聞いたり、与えられたテーマについて話し合ったり、
という時間の中でも、その会社の一員になった自覚が生まれた気がします。
現場に出されたときも「いきなり」という印象はありませんでした。
さらに、研修期間中の態度・発言なども
現場の上司には伝達されていて、
導入時のスムースさに寄与していたと思います。
プラス、
研修外でも、現場の先輩たちが、いろいろと教えてくれました。
それは、体系立てた教育訓練ではなかったのですが、
その時その時の業務に関係する周辺の情報を、
比較的オープンに教えてもらっていました。
オープンというのは、大勢の前でしゃべる、という意味ではありません。
「ここだけの話」という枕詞がついて
陰で教えてもらうことも多くありました。
けれど、先輩たちのそういうオープンで仲間として迎えてくれるOJTに
どれだけ助けられて新人の私が世界を見ていたのか、
ということを、
なんだか何も教えてもらえない環境に入って、・・・感じました。
一つ思いついた、わかりやすい事例をお話しします。
私は日本の大手企業を2社、小さな企業をパート時代を含めて4社経験していますが、
どの会社でも給与の話はみんながしゃべっていました。
大企業では、同じオフィスにいる大半の人の給与を互いに知っていました。
先輩の給与明細を見せてもらったことは、一度ではありません。
「きみも30代になって、係長になると、こんな感じだよ」
と笑顔で明細を見せてくれた先輩の顔を鮮明に覚えています。
対して、外資系では、給与の話はタブー。
私は、人事からの叱責として、それを知りました。
同僚と何気にしゃべっていたのを
人事の女性課長に聞かれて、注意されたのです。
そんな目くじら立てることならば入社の時に教えてよ。
と思いました。
今では「会話してはいけない理由」まで理解していますが、
新しい環境で、誰も会話していないような常識・ルールがわかる人って
どれだけいるのでしょうか?
もっとも、人事課長から叱られるまでに、
私の聞き込みは結構進んでいましたけれどね。
その調査結果が、私のその後に影響します。
それは、また今度。
とにかく、新人が環境に馴染むための教育・訓練は無いに等しい。
やってはいけないこと、言ってはいけないことが、独特に存在する。
そして、それを失敗をしでかすまで、誰も教えてくれない。
人事課長の人の叱責は、言葉にして教えてくれた、という点では、親切でした。
多くのケースでは、私がおかしなことをしていても、
黙っている人の方が多かったと思います。
これ、かなり厳しい状況です。
次回 : 未経験で外資系企業に転職したシングルマザー。男女平等の世界に、いきなり放り込まれました。
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